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日清戦争で開戦の目的となった朝鮮について、まずは、江華島事件による開港から日清戦争期に至るまでの、朝鮮の近代史に関する、なかでも政治史を中心とする参考図書です。 朝鮮近代史についての著作は多数ありますが、まずは、全体を最もバランスよく叙述しているように思われる木村幹の1冊、および、すぐれた研究書であると同時に史料集とも言える山辺健太郎の2冊、についてです。 木村幹 『高宗・閔妃−然らば致し方なし』
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高宗(1852〜1919年)と閔妃(1851〜95年)の評伝です。 「あとがき」で著者は、「日本植民地期以前の朝鮮王朝においては、国王が他の誰よりも大きな権限を与えられており、彼らを理解することなしに、朝鮮史を理解することはできない」と書いています。 「高宗は決して才能にあふれた人物ではなく、その生涯において多くの間違いを犯している。閔妃は高宗よりは優秀だったかもしれないが、王位継承をめぐる問題と絡んだ彼女と大院君との対立関係が、この時代の朝鮮史に暗い影を落としていることは間違いない」とも書いています。 19世紀後半〜20世紀初めの朝鮮史を知るのに一番読みやすく、また内容的にも豊かで分かりやすい1冊である、と思います。 |
本書は、本ウェブサイト中、下記のページで引用等を行っています。
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本書は、1876年の江華島条約で朝鮮が開国してから、1910年日本に併合されるまでの歴史をかいたもの(「まえがき」)です。 本書は、「戦後はじめて公開された」朝鮮近現代史の資料に基づいて書かれた、出版当時はおそらく画期的な著作であったものと思います。 それ故でしょうか、本書の特徴は、著者自身の記述は簡潔にして、その記述の典拠となっている史料を多数載せているところにあります。 すなわち、いわば資料集としての機能も果たしており、そのため、現在に至っても価値を失っていません。日清戦争研究者にとっても必読の1冊であると思います。 ただし、史料は、原文のままで全文掲載、ですので、読むのに多少骨が折れます。 |
本書は、本ウェブサイト中、下記のページで引用等を行っています。
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上掲書の著者が、上掲書の半年ほど後に出版しています。上掲書と異なり、論文集です。 下記の内容となっています。
本書も、上掲書と同様、著者自身の記述は簡潔にして、史料が多数掲載されています。 史料は日本語のみにとどまっておらず、漢文は漢文のまま、英文は英文のまま、翻訳なしに原文がそのまま掲載されていますので、上掲書以上に、読むのに骨が折れます。 |
しかし、その分史料集としての価値が高く、やはり必読書の1冊であると思われます。
本書は、本ウェブサイト中、「戦争前の日清朝3国の状況−朝鮮の状況A 開港から甲申事変まで」のページで、引用等を行っています。
次は、やはり朝鮮近代史の代表的な研究者である、姜在彦の著作についてです。