日清戦争で戦場となった地域
日清戦争で
戦場となった地域
(黄は陸戦、赤は海戦)
 
 
カイゼン視点から見る
日清戦争
The Sino-Japanese War of 1894-95 from Kaizen Aspect

日清戦争の本・資料 − 総合的研究 B

東アジア近代史学会編
『日清戦争と東アジア世界の変容』
陸奥宗光 『蹇蹇録』

上 日本陸軍の旅順西方砲撃 下 日本海軍の速射砲砲撃
上 日本陸軍の
旅順西方砲撃
下 日本海軍の速射砲砲撃
(日清戦争写真帳より)
 
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総合的研究 ・戦史研究
藤村・原田 ・檜山
大江志乃夫 中塚 明
東ア近代史 蹇蹇録
載逸ほか
Sarah Paine
日清戦争の 戦史研究 日清戦争の 社会史等日本の 政治・経済帝国主義と清国・朝鮮

カイゼン視点から見る 第一次世界大戦

日清戦争の総合的研究として、論文集としてレベルの高いもの1冊と、代表的な史料1冊について、です。

東アジア近代史学会編 『日清戦争と東アジア世界の変容』 上・下
ゆまに書房 1997

論文集であって、一人の著者による研究書ではありませんが、内容がきわめて多岐にわたっていますので、この総合的研究書の項目に挙げます。1993〜95年の「日清戦争百年国際シンポジウム」の研究活動を総括するために、刊行されたものです。

本書は、下記の構成となっています。第2章までが上巻で、第3章以下が下巻です。

  • 序、檜山幸夫の総論
  • 第1章 日清戦争と国際関係 (9論文)
  • 第2章 東アジア世界と日清戦争 (7論文)
  • 第3章 日清戦争の戦争指導 (9論文)
  • 第4章 日清戦争の諸相 (9論文)

このウェブ・サイトでは、本書の中の、下記の論文から引用を行っています。

他の論文も含め、読む価値の高い論文集であるように思います。

陸奥宗光 中塚明校注 『新訂 蹇蹇録−日清戦争外交秘録』
岩波文庫 1983
(『蹇蹇録』の初刷 1896、岩波文庫旧版 1941)

陸奥宗光 蹇蹇録 表紙写真

日清戦争の開戦から講和まで、外務大臣の職にあった陸奥宗光による著作です。1894(明治27)年4、5月の東学乱から、95(明治28)年5月8日の講和条約批准までの「外交政略の概要を叙するを目的」としています。

確かに重要史料ではあるものの、政治家の回顧録がどこまで信用できるかは、一般的に言って、常に問題であろうと思います。

陸奥についても、校注者の中塚明は巻末の解説で、「今日、『陸奥宗光関係文書』をはじめ、明らかになった外交関係記録などを見れば、陸奥が決してつつみかくさずにすべてを語っているわけではない」と書いています。

朝鮮政策や三国干渉での失敗については、そもそも陸奥自身に原因があったわけですから、本来は適切な反省の弁があるべきであったように思います。陸奥としては自分のメンツを守ろうとしてしまったのでしょう。結果として、後のカイゼンが生み出せませんでした。

本書からは、本ウェブサイト中下記のページで、引用等を行っています。


次は、日本人以外の研究者による総合的研究です。


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