8 日清戦争の本・資料
ここでは、筆者がこのウェブサイトを制作するにあたって参照・参考にした、日清戦争に関する著作・研究書などの参考図書・資料を整理しました。それぞれの図書・資料については、そのタイトルのほか、まだ読んでおられない方のために短い紹介文も加えました。その意味で、これは、参考文献リストと読書案内を兼ねています。
参考にした図書・資料の大部分からは、このウェブ・サイトの本文中で、引用等を行っていますが、一部、全く引用を行っていないものも含まれています。
「第8章 日清戦争の本・資料」の内容構成
本・資料を、テーマ別に整理しています
以下のテーマ別に分類してあります。が、このウェブサイトの本文の構成とは若干異なっております点はご注意ください。
8a 時代背景がわかる小説・記録
日清戦争は、現在からすれば百数十年以上も前にあった戦争ですので、当時の日本の政治・経済・社会・文化は、現代とはかなり異なっているところがありました。まずは、日清戦争当時に書かれた小説や記録・ニュース、日清戦争期を対象にして書かれた小説や回想記など、当時の時代背景を理解するのに役立つものについてです。
8b 日清戦争の総合的研究(日本)
時期的には、日清戦争の開始前の状況から講和とその影響に至るまで、分野では軍事・外交・政治・経済の各方面にわたり、日清戦争の全体像を総合的に扱っている、日本の研究書についてです。日清戦争の戦史詳細などの個別分野についての研究書は、別にしました。
8c 日清戦争の研究・資料(海外)
日清戦争について、米国や中国など海外研究者による研究書、および、日清戦争期に関する欧米人著者による同時代資料などについてです。海外研究者による研究書は、日本人研究者とは異なる視点から研究されており、その点で読む価値が大いにあると思います。
8d 公刊戦史・写真帳
戦記を読み、また戦場の写真を見てみることは、日清戦争を理解するのに非常に役立ちます。第一級の戦記資料としては、参謀本部が編纂した日清戦争の公式の戦記、いわゆる公刊戦史があり、その現代語抄訳版もあります。戦史の理解に役立つものに、当時の記録写真集があります。当時の写真技術と写真家についての研究書もあります。
8e 日清戦争の戦史研究
公刊戦史以外で、日清戦争の戦史を詳細に研究した戦史研究書は、戦史全体、開戦史、海戦史、日清戦争の戦争過程の一部を理解するのに役立つ外交史など、さまざまなものがあります。
8f 旅順虐殺事件の研究
戦史の一部ではありますが、日清戦争の過程で、陸軍が惹き起こした「旅順虐殺事件」については、多数の著作が出ていますので、別にまとめました。
8g 軍事史・軍事戦略の研究
当時の日本の軍備状況や、陸海軍の体制などの詳細については、広く日本および海外の軍事史全般に関する図書なども読まないと、理解が的確にはならないように思います。そうした軍事史関係の参考図書です。
8h 豊臣秀吉の朝鮮侵攻
本ウェブサイトでは、以下の2点の関心から、豊臣秀吉にも言及しています。ひとつは、日清戦争での日本陸軍が行った作戦にカイゼンの余地があったかどうかを考えるため。もうひとつは、秀吉の朝鮮侵攻は、300年後の19世紀後半、日清戦争期の朝鮮や日本にも依然強い影響を与えていた、という事実があるため。豊臣秀吉とその朝鮮侵攻に関する参考図書です。
8i 日清戦争の社会史等
総合的研究や戦史研究以外のもの、すなわち社会史などの個別分野に関する研究書を挙げています。近年は、日清戦争期の国民の意識や、出征した兵士・軍夫やその地域・家族への影響など、日清戦争の社会史的側面の研究が豊かになって来ています。また、日清戦争での戦病死の発生その他、個別テーマの理解に参考になるものもあります。
8j 明治日本の外交政策と対外硬
明治維新以来の日本の政治状況、日本政府の対アジア政策、対外硬派などについて、とくに、明治維新以来の日本の政治状況の全般と、明治政府の対アジア政策、征韓論から連なる対外硬論、対外硬の枠に入り切らない独自の政治経済論をもった人々などについての参考図書です。
8k 産業革命期の日本経済
当時の日本の経済状況について、です。産業革命期に突入していた日本経済の状況について、また、産業革命の象徴とも言える鉄道の日本での発達史に関する参考図書も挙げました。
8l 帝国主義とアジア
この時代は、世界史的には帝国主義の時代でした。このページでは、帝国主義の全般状況に関するもの、個別国の事情については、とりわけ清国を中心とする東アジアの状況に関するもの、およびエジプトに関するものを挙げています。朝鮮に関するものは、別ページとしています。
8m 朝鮮近代史
日清戦争で開戦の目的となった朝鮮について、江華島事件による開港から日清戦争期に至るまでの、朝鮮の近代史に関する参考図書です。
8n 朝鮮の経済状況
朝鮮の開港後日清戦争に至るまでの時期についての朝鮮経済史、あるいは、防穀令事件など日朝の経済関係に関する文献・資料についてです。
8o 朝鮮内政改革と井上馨
日清戦争の宣戦詔勅で、日本は朝鮮の内政改革推進を公約しました。日清戦争期の朝鮮はどのような状況にあり、朝鮮の内政改革は具体的にどういう内容がどこまで行われたのか、内政改革を主導した井上馨はどのような人物であったのか、についての、参考図書・資料です。
8p 閔妃殺害事件
日清戦後に発生し、朝鮮での反日感情を一挙に昂進させ、また日本の朝鮮への影響力を喪失させることに、決定的に貢献してしまった、閔妃殺害事件についての研究書・資料を挙げます。