「日清戦争の戦史研究」
の内容構成

ここでは、日清戦争の戦史、およびこの戦争のさまざまな軍事的観点からの研究、あるいはそうした研究に役立つ図書・資料を挙げています。

「日清戦争の戦史研究」の内容構成

まずは、資料として、参謀本部が編纂した日清戦争の公式の戦記、いわゆる公刊戦史があります。これにはその現代語抄訳版もあります。その戦史の理解に役立つものに、当時の記録写真集があります。その写真は誰が如何にして撮影したのか、当時の写真技術と写真家についての研究書もあります。

• 参謀本部編纂 『明治二十七八年日清戦史』
• 旧参謀本部編纂 『日本の戦史・日清戦争』
• 陸地測量部撮影 『日清戦争写真帳』
• 小沢健史 『写真 明治の戦争』
• 井上裕子 『日清・日露戦争と写真報道』

→ 公刊戦史・写真帖

参謀本部の公刊戦史以外の戦記史料も参照して、戦史そのものを研究したものも、多数あります。そのうち、日清戦争の全過程を論じた原田敬一・齊藤聖二による代表的な2冊と、日清戦争の戦争過程の一部や戦史成立過程を詳細に論じた中塚明の2冊について、です。

• 原田敬一 『日清戦争』
• 斎藤聖二 『日清戦争の軍事戦略』
• 中塚明 『歴史の偽造をただす』
• 中塚明 『現代日本の歴史認識』

→ 原田・斎藤・中塚

海軍関係についての研究書、日清戦争についての論文集、日清戦争の戦争過程の一部を理解するのに役立つ外交資料について、です。

• 戸高一成 『海戦からみた日清戦争』
• 太平洋戦争研究会 『図説 日本海軍』
• 軍事史学会編集 『軍事史学・特集日清戦争』
• 外務省編 『小村外交史』

→ 戸高・海軍・軍事史学ほか

戦史の一部ではありますが、日清戦争の過程で、陸軍が惹き起こした「旅順虐殺事件」については、多数の著作が出ていますので、別にまとめました。

• 大谷正 『近代日本の対外宣伝』
• 一ノ瀬俊也 『旅順と南京』
• 秦郁彦 「旅順虐殺事件」
• 嶋名政雄 『乃木「神話」と日清・日露』
• 井上晴樹 『旅順虐殺事件』

→ 旅順虐殺事件

当時の日本の軍備状況や、陸海軍の体制などの詳細については、広く軍事史全般に関する図書なども読まないと、理解が的確にはならないように思います。そうした軍事史関係の参考図書です。まずは、そのうちで、師団の歴史、軍事予算や軍備の歴史、鉄道の軍事利用の歴史についてです。

• 近現代史編纂会編 『陸軍師団総覧』
• 山田朗 『軍備拡張の近代史』
• 熊谷直 『軍用鉄道発達史物語』

→ 軍事史・軍事戦略 �@

• 半藤一利ほか 『歴代陸軍大将全覧』
• 同 『歴代海軍大将全覧』
• 前原透 『日本陸軍用兵思想史』
• 浅野裕一 『孫子』

→ 軍事史・軍事戦略 �A

軍事史・軍事戦略などに関する参考図書のうち、海外の著作についてです。

• クレフェルト 『補給戦』
• ポール・ポースト 『戦争の経済学』

→ 軍事史・軍事戦略 �B

日本陸軍は使わなかったものの、日本史上でその効率の良さが実証されていた戦略思想に、天下統一に至るまでの豊臣秀吉のものがありました。このウェブ・サイトでは、それと、日清戦争時以降の日本陸軍の戦法との対比を行いました。

• 小和田哲男 『豊臣秀吉』
• 同 『秀吉のすべてがわかる本』
• 同 『秀吉の天下統一戦争』

→ 豊臣秀吉 天下統一

秀吉の成功は天下統一戦争のときまでであり、朝鮮侵攻は失敗でした。秀吉の朝鮮侵攻については、このウェブ・サイトでは、日清戦争前の朝鮮の状況の中で、250年にわたる強い反日感情の原因となったものとして取り上げました。まずは、朝鮮侵攻に関する参考図書・資料のうち、侵攻の全体像を明らかにしているものについて、です。

• 中野等 『文禄・慶長の役』
• 旧参謀本部編纂 『日本の戦史・朝鮮の役』
• 北島万次 『秀吉の朝鮮侵略と民衆』
• NHK DVD 『日本と朝鮮半島2000年 豊臣秀吉の朝鮮侵略』

→ 豊臣秀吉 朝鮮侵攻 �@

秀吉の朝鮮侵攻に関するもののうち、義兵や鼻斬り、あるいは小西行長による外交交渉など、朝鮮侵攻に関する各論を論じた論文集や図書です。

• 金洪圭編著 『秀吉・耳塚・四百年』
• 宇土市教育委員会 『記録集 小西行長を見直す』
• 鳥津亮二 『小西行長』
• 竹村公太郎 『日本史の謎は「地形」で解ける』

→ 豊臣秀吉 朝鮮侵攻 �A

まずは、公刊戦史と写真帖からです。

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